米国既存メディアのしたたかさは、これでは終わりません。ワーナーミュージック、CBS、ソニーBMG、ユニバーサルの音楽レーベル各社は、YouTubeとコンテンツ配信に関する提携を結びました。これらの企業が有するコンテンツをYouTubeで配信するというものですが、それ以上に驚くのは、YouTubeが開発中のコンテンツ識別技術を利用して、無許諾で投稿された自社コンテンツを自動的に認識し発見するということです。そして、そのようなコンテンツを発見した場合、CBSが交わした契約では、直ちに削除するか、そのまま保存するかをCBS側か判断するというのです。つまり、違法投稿であっても、プロモーション効果が見込めるなど自社の利益になると判断されれば、削除されない可能性があるのです。その場合は、いうなれば違法投稿コンテンツに対し事実上の事後許諾を出すような形になります。既存メディアにとってネットの不正コピーは、自社の利益を阻害する敵でした。しかし、このCBSのような方策は、今後も無駄なイタチごっこを続けるより、不正コピー行為を自社の利益に転換できるような仕組みを作り上げる第一歩だと思われます。また、ワーナーミュージックとの提携では、ワーナーミュージックが権利を保有する楽曲をユーザーが自分の動画にBGMとして利用した場合、前述のコンテンツ識別技術を利用してそれを発見し、そこから得られる広告収入を分け合うとしています。
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