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国民の居住確保を全面的に市場にゆだねる

経済対策として公庫融資が年々拡大されて持ち家が加速していく一方、バブル崩壊以降、公営住宅、公団住宅の建設戸数は減っていきますが、戸数を減らしながらも、それら公共賃貸住宅の建設・供給は続いてきました。○七年度末までに公営住宅の建設・供給戸数は二一九万戸、公団(UR)賃貸住宅は八六万戸、分譲住宅三〇万戸、公庫融資住宅は一九五一万戸(融資金額一八六兆五二〇億円)となっています。これをもってしても日本では短い間に、持ち家に大きく比重を置いた住宅政策が展開されてきたかがわかるというものです。

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しかし、こうした住宅政策で政策の対象外とされた人たちの住宅確保は今日まで、なおなされないでいます。若年および高齢の単身者、公営住宅入居基準以下の低所得層の人たちがそれに当たります。つまり、社会的弱者に対するセーフティネットとしての住宅政策が欠落していたので、それらの人たちはいったん経済不況の嵐に襲われると、住宅費を捻出できなくなり、路頭に迷うことになってしまうのです。その肝心のセーフティネットがない状況のもとで進められることになるのが、小泉構造改革による住宅政策から公的役割を撤退させ、国民の居住確保を全面的に市場にゆだねることだったのです。私は、日本の住宅政策において、住宅建設計画法が一つのターニングポイントとすれば、小泉構造改革は二つ目の大きなターニングポイントになったと考えています。