不法行為システムに対する見解は、それぞれの党の路線に沿って分かれる傾向がある。民主党はシステムの濫用を大目に見ようとするし、共和党は大企業を甘やかす口実として利用するようだ。しかし、その傾向はかつてのようにはもはや予測できない。前上院議員ジョージ・マクガバン(GeorgeMCGovem)のような完全なリベラル派の人が1994年に発言した。アメリカは新しい市民戦争のさなかにある。我々の社会の市民的基盤を脅かし、とり崩そうとする戦争だ。それは訴訟の戦争である。……法廷弁護士が行う選挙での寄付行為と〈ロビー活動〉(訳者注、議会のロビーに出入りして議員に働きかけること)に関して、もっと確実な情報が必要だ。この圧力団体がワシントンで最も強力で、利己的な団体の一つだと私は躊躇なく断言する。実際、合衆国内どこでも、特に州のレベルで、原告弁護士は政党事務所に寄付を行う単一にして最大のグループの一つとして浮上してきた。不法行為の改革に関心をもつ、およそ400の組織からなる非営利グループ「アメリカ不法行為改革協会」(AmericanTortReformAssosiation)によると、1990年から1994年にかけて、アラバマ、テキサス、カリフォルニアのたった3州で、国と地方の候補者に原告弁護士が寄付した金額は、共和党と民主党のそれぞれの全国委員会が全50州に寄付を行った全額の、どちらの額よりも多かった。テキサスだけでも彼らは州行政職候補者に880万$を寄付し、その中には、テキサス州最高裁判所の候補者も含まれる。私は後でテキサスについて詳しく述べる。これまで見てきたように、FDAの豊胸材に関する禁止令が出された後の裁判ラッシュは、豊胸材を体内に入れた数十万人の女性に対してはもちろん、商業と法律に測り知れない影響をもたらした。しかし、豊胸材については何か真実なのか?苦悶、経費、富の移動について全て説明がつくのか?この質問に答えるには科学の助けを求める必要がある。なぜなら、豊胸材物語が展開するにつれて、科学が、その存在感のなさによってかえって目立つたからだ。
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