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地形を巧みに生かした村里

アワンガンは、途中何メートルかおきに段差があり、高低差は石で固められた坂になっている。つまり、北へ向かうにつれて道は次第に高くなるという地形を巧みに生かした村里であることがわかる。アワンガンは西と東にもあり、合計で三本あることをあとで知ったが、道の両側にある家々も、ほぼ似たような作りと区画からなっており、村全体がまとまった感じである。そして長い壁が集落をぐるりと囲んでいるわけだが、かつてのローマ人が外敵を防ぐため町や村の周囲に壁をめぐらしたように、バリ・アガ村の壁も防御の役目も果たしているようだ。しばらく歩いていて気がついた。村の人達の表情やしぐさが穏やかなのである。それが村の雰囲気をやおらかくしていた。野菜や果物が入ったカゴを頭にのせた少女が、向うからやって来た。ジャワ更紗に見える布を両肩を出した上半身に巻き、下半身には、花柄模様の足首まである腰巻をつけている。伝統的な民族衣裳のひとつである。目が合うとニコッと微笑む。中庭につづくように、小さなくぐり戸があったので、断ってのぞかせてもらう。